サイバーロボティクス研究



Director: 成田誠之助教授

 成田誠之助グループでは、Tele-Roboticsの実証的研究として、バーチャルロボットシミュレータの構築を、また、自律移動型ロボットを実現するための基盤的研究として、情景画像からの空間構造の解析について研究しています。






 



バーチャルWABIAN


ロボットの 視点

歩行動作

バーチャルロボットシミュレータ



 従来のロボット遠隔制御問題となっていた制御遅れや通信時間オーバーヘッドを考慮した遠隔制御ソフトウェアテストベッドを開発し、実機WABIANを用いてTele−Roboticsの実証的研究を行いました。   リモートPCを使って仮想空間が存在するホストにLAN経由で接続し、バーチャルロボットを端末に表示してその状態を確認できます。Direct Xおよび操作ソフトが組み込まれている端末であれば、インターネット経由でどこからでも遠隔操作が可能です。また、通信のゆらぎを伴った遅延時間を自由に設定可能なので、遠隔操作者が違和感を伴うことなくバーチャルロボットを操作できる許容遅延時間を検証できます。  本システムを今後の研究のプラットフォームと位置付け、これを用いてヒューマンインターフェースや、現実とバーチャルリアリティの融合に関する研究を行います。







 



原画像


エッジの抽出


平行線の検出


環境地図の作成


情景画像からの3次元構造解析



 自律移動型ロボットを実現するための基盤研究として、情景画像をもとにした単眼視による空間構造解析について研究しています。単眼視では、ステレオ視による空間認識のように対応点や視差を利用できないため、1枚の平面画像中に存在する物体のエッジ(輪郭)の線情報を用いました。 3次元空間で平行な2直線の延長線は、平面に投影すると必ず1点で交わるという「消失点」の性質を用いて空間を解析しました。
  まず、読み込んだ原画像からエッジを抽出するためにSobelフィルタを施した上で、線分の強調・補完・統合を行い、余分な線分を除去します。次に、消失点で交わる線分を平行線として検出し、平行線の交差・接点から、床、天井・壁・曲がり角などの空間構成を解析し、環境地図を生成します。
  この手法を用いて、室内の撮影画像40枚から地図を作成する実験を行った結果、ステレオ視を用いた場合のように厳密な絶対座標を求めることはできませんが、室内で移動ロボットが通過可能範囲を推定する際に有効であることが確認できました。










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